PCR検査キットの営業メールが届きました。

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PCR検査のスクリーニング検査は、科学的にも医学的も
意味なんかないどころか、百害あって一利なしです。

ですが、「信用」や「安心」という形のないフワッとした不安を煽ることで
利益を得ようとする業者は、でてきます。

まさに風が吹けば桶屋が儲かる理論です。

こんな不条理な世の中なのか、と
許せないというより、やるせない気持ちです。

届いた営業メールの本文

本日、営業メールにて下記のような文章が届きました。
社名などは伏せておきますが、意図は、善意から行っているものなのか、
それとも、利益重視でやっているものなのかわかりませんが
医師であれば、もちろんわかっているはずのPCR検査の正確性や意義を
ことさらこのように営業してくる姿勢が、単なる営業メールとは違うなと感じたので
ブログにて掲載しておきます。

特に、この業者を非難中傷するつもりはありませんが、
賛同できるものでもないことをはじめに述べておきます。

弊社は新型コロナの抗体・PCR検査、医師による相談サービスのセットを展開しており
第二波感染拡大社内対策モデル企業様になって頂けないかご相談のご連絡です。

企画用価格(キットの個数単価換算で1/2~1/3)で提供いたしますので
安価にひろく従業員様の感染状況をはかれる「抗体検査」と
医師のオンライン診断により病院へ行かずとも病院と同等の検査と診断書発行ができる「PCR検査」を組み合わせて
感染の疑いのある従業員様が出たときの体制を整える、スクリーニング(一斉/共通)検査を行う
また客先等へ陰性(=安全)の証明を出すことのできるモデル企業様になって頂くという企画です

取組を弊社にとってはサービスの実績やPRにさせて頂きながら
貴社としては例えば以下のようなポスター等にて社内外のブランドアップにして頂くことを考えております。

何が問題なのか?

コロナを不安に感じている企業や、「うちは大丈夫ですよ」というエビデンスを出したい企業にはもってこいのサービスだと感じます。

「何が問題なんだ!
素晴らしいサービスじゃないか!」

はい、そう感じるのも無理はありません。

抗体検査やPCR検査を行い「客先に陰性(=安全)であることを証明することができる」とあるとおり、本当に証明できるのであれば、素晴らしいと思いますが、現実的に抗体検査でもPCR検査でも陰性=安全であることは証明できません。

その逆もまた真なりで、陽性だから危険であるとも証明できないのもまた事実です。

「じゃあ意味ないじゃないか!」

はい、そうなんです。

症状もでていない従業員に
スクリーニング検査することに何の意味もないのです。

何の意味もない検査を、
さも証明ができると称して売る行為が
倫理的にどうなんだ?と思うわけです。

しかも医師免許をもっている業者がです。

無症状の人に検査をしても無意味な理由

無意味な理由は3つあります。

  1. 症状もないのに検査すること自体が不自然である
  2. PCR検査陽性者の95%は無症状
  3. 検査した次の瞬間から感染する可能性がある

順番に説明していきます。

スクリーニング検査自体が、そもそも不自然

生まれてから今までに、風邪になったことがない人はおそらくいないと思いますが
風邪になったかどうか、今では何で判断していましたか?

PCR検査ですか?
抗体検査ですか?

違いますよね?

鼻水が出る、くしゃみがつづく、寒気がするなどの
症状」があってはじめて

「あ!風邪ひいたかな?」となりますよね?

去年までのあなたの周りで、何の症状もなく超元気なのに
「風邪ひいた心配だから、今日PCR検査しとこうかな?」という人がいたら
どう思いますか?

「こいつ、やべぇな・・・」と思いませんか?

そうなんです。
今、スクリーニング検査しようとしている人は
基本的にやべえ奴なんですよ。

不安でパニックになって気付いていないのです。
そんな単純なことに気付けないほど、世の中はパニックになっています。

パニックをさらに煽るようなこういった検査キットに何の意味があるのでしょうか?

PCR検査陽性者の95%は無症状

陽性者の95%は無症状であるという事実は、テレビでは報道されませんので
知らない人はかなり多いですが、事実です。

無症状であるということは、何も問題がないんです。

去年までであれば、症状がないので感染者ですらなかったのに、
今年は、症状もないのに「感染者」扱いです。

「無症状でも感染するじゃないか!」という人は、

「その感染者と呼ばれる陽性者に付着しているウイルスが、確実に無症状者から感染したという証拠でもあるんか?」と聞いてみたらいいです。

絶対にありえません。
そんな証拠がでるはずがないのですから。

「可能性が1%でもあれば、危険だ」という人もいます。

もうそんな人は家から一歩もでられません。
いや、家の中ですら危険です。

空気中を漂ってくるあらゆるウイルスの餌食になるので、
ノイローゼになって果てはどうなるのでしょうか?

「死にたくないから死ぬ」みたいな、
「まんじゅうこわい」みたいなことになるかもしれません。
冗談でも怖いですが。

少し想像すればわかると思いますが、そんなことすら考えられないほど、人々はパニックになって思考停止しているのです。

検査した次の瞬間から感染する可能性がある

PCR検査にしろ、抗体検査にしろ、検査方法の具体的な手法はここではかきませんが、
ようするに検体の粘膜を採取して、検査します。

つまり、採取した粘膜にウイルスがいないかを検査するのが、
この検査の方法なのです。

冷静に考えて下さい。

粘膜を採取した5分後に、ウイルスが二度つかないということはあると思いますか?

体内にウイルスが存在し、感染している場合、採取した粘膜に確実にウイルスがいるという保証はあると思いますか?

少し想像すれば、わかりますが、そんなことありえないのです。

症状が出ている人に対してなんのウイルスにかかっているのかを検査するのが
検査の意義であり、なんの症状もない人に検査することになんか

何の意味もないのです。

著しく不安を煽るのは有害でしかない

不安を煽ることで商品は売れると思います。

社会的に不安を感じている人も多いですし、
モデル企業になって、クリーンなイメージをアピールしたいという人がでてくると思います。

でも、仮に、クリーンなイメージを謳ったのに陽性者がでて、
いわゆるクラスターとして報道された場合どうするのでしょうか?

上記でのべたとおり、粘膜組織を採取した次の瞬間に感染するかもしれないし、
感染している人が検査から漏れるかもしれないような不確実なものをクリーンだといって謳うことに何の正義があるのでしょうか?

「詐欺」とまではいいませんが、「錯誤」に限りなく近いと思います。

ただ、今は社会的にこういったことが許容される異常な社会です。

原因もよくわからないですし、これからどうなるかわかりません。

しかし、自分だけでも真っ当に、まっすぐ情報と向き合いたいと思っています。

メディアから連日ながれてくる情報をできる限り、一次情報である
政府や省庁から発表される統計データや情報と突合してみたり、
疑問を感じ、そのまま放置せず調べてみるといったことで、
自分なりの答えをもっていくつもりです。

もちろん、四六時中マスクをしたい人をとめませんし、
検査を受けまくりたいほどの不安な人の気持ちはわかりませんが、邪魔はするつもりはありません。

人に意見を押し付ける気もありませんが、
人から不安の押し売りをされるつもりもありません。