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前安倍政権もそうですし、民主・共産はじめ野党もこぞって、「最低賃金はあげるべきだ」としていますが、本当にそうでしょうか?
私は、ひねくれもので、天の邪鬼ですので
「最低賃金下げる」という選択肢はアリなのではないか?
と考えてみました。結論としては、以外にアリだとは思いますが
現実、投票行動をするような意識高い系には響かない政策なので、実現はしないと思いますし、このようなことをいう政治家もあらわれないと思います。
最低賃金をあげるメリットとデメリット
最低賃金をあげるメリットは、「所得があがる」ことです。
所得があがれば、生活が豊かになりますが、果たしは本当にデメリットはないのでしょうか?
最低賃金をあげると、人件費は高騰します。
時給900円が1000円になった場合、
1日8時間週5日で40時間×4週で160時間です。
労働者の給与は、14.4万円から、16万円に増えます。
経営者目線にたてば、この増えた額×労働者数がコストになります。
1人あたり16000円の人件費アップは従業員が10人いれば、月16万円アップになります。
単純に1人分が増える計算です。
人件費の原資は売上です。売上があがらないのに、人件費だけがあげることはできませんので、人件費にさけるコストの上限が決まっている場合、今までは11人いた労働者が10人に減らすか11人全員のシフトを減らすということになります。
裏を返せば、生産性が向上できなかった11人のうちの1人分が切り捨てられることになるということです。
時給500円という選択肢
若い頃、時給は安いけど楽な仕事もたくさんありました。収入は低いけど、そこそこ遊びながらまーったり働くという選択肢がありました。
それこそ
最低賃金をあげると、そういった選択肢でしか働けない労働者はどこへ行けばいいのでしょうか?生産性を向上できないからといって、社会から切り捨ててしまうようなことをするべきなのでしょうか?
そう考えると、公明党や共産党のようないわゆる「弱者の味方」がなぜ最低賃金をあげようとしているのかが、さっぱりわかりません。彼らを支持する層の多くが低所得者層であったり、高齢者というデータもあります。
彼らは、知ってか知らずか、最低賃金をあげると、彼らを支持する低所得者層の賃金があがるかのような幻想を抱かせていますが、低所得者層の賃金はあがるどころか、むしろ無くなってしまう危険性もあります。
- とりあえずいてくれればいい
- 仕事中もずっとスマホいじってもOK
- 残業代はなし
- でも時給500円
これくらいマッタリした仕事があってもいいんじゃないかと思います。
なんなら「仕事中寝ててもいいから、時給300円の仕事」なんかがあってもいい。
もちろん、このような法律が通ってしまえば、ブラック企業が悪用することにもなります。
しかし、趣味で将棋を指す相手をする、老人と話をする、ブラブラ街を歩いて観察した感想を送るだけといった、遊びか仕事かわからないけど、誰かの役に立つことでお金を得ることができることは世の中には沢山あります。
最低賃金をあげることで、このような人たちが活躍する場所を逆に奪ってしまうのではないかと考えます。奪ってしまったものを救うことは困難です。
誰もが優秀なわけじゃない
努力すれば夢は叶うのは、努力ができるからで、努力ができない環境にいる人もいますし
生産性を向上しつづけても、そんな杓子定規に能力値をあげられない人も沢山います。
最低賃金を引き上げることは、逆にそのような人を切り捨てることになってしまうことになってしまうのではないだろうか。
そう感じるのです。
競争社会で勝てるものだけが生き残れるようなサバイバルが、この国のユートピアなのでしょうか?弱いものを排除し、自己責任で潰し合うことが、豊かな先進国の姿なのでしょうか?
日本社会が、強きを助け弱きを挫く社会であってほしくないと思います。